笑点

演芸番組『笑点』は、1966年の番組開始から今年で50年。
50周年を機に、番組5代目の司会者を務める桂歌丸さんが、番組を勇退することになりました。歌丸さんは、番組開始第1回から出演している唯一のメンバーです。

私は『笑点』を小学生の頃から観ています。毎週日曜日の夕方、チャンネルを合わせると、緑の着物の歌丸さんが必ずそこにいましたから―近年は、体調不良のためお休みすることも多かったけれど―歌丸さんがいない『笑点』は想像がつきません。

『笑点』は、故7代目立川談志さんが「若手落語家に名を売るチャンスを与えたい」との趣旨で始めた番組です。番組名も、開始当時、同じ日本テレビでドラマ化され話題となっていたベストセラー小説『氷点』のパロディで、その人気にあやかりたいと談志さんが考えたものでした。
番組開始当時の出演者の平均年齢は28歳だったそうで、「大師匠たちが相変わらずバカなこと(失礼!)を言い合っている」現在の大喜利とは、だいぶ雰囲気が違うものだったのでしょう。

私が観てきたこの30年。顔のきれいな三遊亭小遊三さんは今でもコソ泥で、インテリ6代目三遊亭円楽さんはやっぱり腹黒、いやんばかんの林家木久扇さんは永遠のおバカキャラ。変わらぬ安定感。
10年前、歌丸さんが司会に回ったことで正式メンバーになった春風亭昇太さんは結婚できない男で、林家たい平さんは故郷チャーザー村(千谷沢村)を愛する師匠林家こん平さんと同様に故郷秩父を愛する。先輩メンバーの中にあってしっかりキャラクターを確立しています。
また、三遊亭好楽さんは、故5代目三遊亭圓楽さんが司会を務めていた時は師匠の前で萎縮していたのかなと思うほど、司会が歌丸さんになってからは弾けている感じがします。

偉大なるマンネリなどと揶揄されたりもしますが、日曜日の夕方、誰も傷つけることなくお茶の間に笑いを届け続けるというのは、た易いことではないはずです。
お笑いコンビ ダウンタウンの松本人志さんも、自身の番組で、『笑点』の持つ万能性を指摘していました。

さて、次の司会者は誰になるのでしょう。希望も含め、あれこれ思いを巡らせてみるものの、きっと私の予想は外れるでしょうからここには書きません。
THE YELLOW MONKEY(日本のバンド)の15年振りリユニオンツアーの1曲目予想は当てたんですけどねえ。

今朝のお供、
GUNS N’ ROSES(アメリカのバンド)の『Live from the Jungle』。
このレコードで、約30年前にアクセルが歌ったAC/DC(オーストラリアのバンド)の代表曲「Whole Lotta Rosie」のカバーが聴けます。
それにしてもいったい何があったのですか、アクセルさん。バンドの(一部)リユニオンが現実になっただけでも―そしてそのライヴが時間どおりに始まるのも―奇跡のようなことなのに、あなたはAC/DCのライヴのお手伝いまでしちゃって・・・。
でも、これだけは言わせてほしい。「WHERE’S IZZY!!」

(佐々木 大輔)