秋田市は少しずつ春の兆しが見えてきました。
もう少し暖かくなってきたら、今年は県外に旅してみたいなあ。
旅と言っても大げさなものではなく、土日に1泊2日で行けるような軽いものでいいのです。
各地にいる友人とも会いたいですし。さすがに九州に住む友人に1泊2日で会いに行くのは難しいでしょうけれど。
誰かと一緒に行くもよし、ひとりで気ままに行くもよし。
まずは東北。
宮城県は研修等も含め行く機会が多くありますが、その他4県にはなかなか行く機会がないものですから。
友人と会い、地のものを食べ、地酒を酌み交わす。
コロナ禍で久しく実現できなかった“当たり前のこと”を今年はしたいです。
それから新潟県にも行きたい。
10年以上訪れていないので、学生時代を過ごした街が今どのように変わっているのか興味があります。
新潟駅も2024年春に全面開業予定でリニューアル工事が進んでいます。
私としては、(昔の秋田駅を大きくしたような)旧駅舎に懐かしさを覚えますが、時代に合った新潟の顔に生まれ変わるのでしょう。
先日、「テーマを持って旅に出る」ことによって人生は変わる、という講演を拝聴しました。
旅のテーマをいかに設定するか。これはじっくり考えることにします。
出不精な私にとって旅は非日常、せっかくの機会ですので、ただ観光地や名所を慌ただしく巡るのではなく、明確な目的意識をもった旅ができればと思っています。
あ、そうだ、各地の近代名建築を巡る旅なんていいかも(建築にはまったく不案内な私ですが・・・)。
最近読んだ本の影響で、前川國男氏の建築に惹かれております。
晩年の代表作とされる熊本県立美術館の控えめで穏やかでありながら凛とした美しさは、写真で見ても心が整うような雰囲気があります。
また前川氏は東京文化会館をはじめ、神奈川県立音楽堂や埼玉会館など音響に優れた音楽ホールも設計していますので(前川氏はル・コルビュジエの弟子としてフランスに滞在中、時間を見つけては演奏会やオペラに出かけていたそうで、その経験が氏の建築にも生きているようです。)、演奏会とともに建築も鑑賞する楽しみが増えます。
急に思いついたわりに「近代日本の歩みを名建築に見る」というテーマは、(もう少し練れば)旅のよいテーマになりそうです。
建築物が地域や人々と共存しているのか、孤高の存在として屹立しているのか。
その答えは、実際現地に行ってこそ得られるものであると考えます。
今朝のお供、
ハービー・ハンコック(アメリカのジャズミュージシャン)の『MAIDEN VOYAGE(処女航海)』。
僕らの前には新しい世界が広がっている。
(司法書士 佐々木 大輔)
一年の計は元旦にあり。
私も元旦に今年の目標を立てました。その中からひとつ挙げると「読書100冊」。
近年は多くて50冊程度という年が続いておりましたので、今年は倍増です。
1か月あたり8~9冊、3~4日に1冊ペースとなるでしょうか。
今月は9冊読めましたのでまずは順調なスタートを切ったと言えるでしょう。
もちろん、冊数だけをこなすつもりはなく、内容も充実した読書を心掛けるつもりです。
今年は海外現代文学と(国内の)話題の新刊も積極的に読んでいこうと思っています。
先日、久しぶりに海外の現代文学を読みましたが、当然のことながら日本文学とは違う趣がありました。
人間を描くに当たり普遍的なものはあるのですが、捉え方には違いがあらわれます。
その違いの根底にあるものについて思索することも含め、海外文学に接することは異文化への理解の端緒となるものと考えます。
話題の新刊については言わずもがな。
世間の流行を把握するためという理由もありますが、文学(純文学も大衆文学も)は「時代を映す鏡」です。
以前も当ブログで取り上げた言葉ですが、大江健三郎氏は、「優れた芸術家・小説家とは、新しい表現のかたちを持っていて、私たちは彼に与えられたかたちを見て、自分の生きている世界とはこういうものかと、あらためて理解することがある」と言っています。
それから今年は久しぶりにミステリ(特に、いわゆる「新本格派(※)」以降の作品)を集中的に読みたいと思っています。
新本格派ミステリの名作についての指南書も購入しましたので、指南書を参考にリストアップされた作品をひとつずつ読んでいく予定です。
ところで、皆さんがイメージするミステリ小説のお供に合う飲み物とは何でしょうか。
私の場合はコーヒーかワインかウイスキーかというところですが、どれも大好きなので迷ってしまいます。
ワインは犯行の道具になったりとミステリには欠かせないものですが、個人的には探偵役が(チャンドラーのフィリップ・マーロウのように)ハードボイルドな雰囲気の人物であればウイスキーかな。
しかし、お昼からウイスキーをお供に読書は贅沢?すぎるので、日の高いうちはコーヒーとともに、夜はウイスキーとともに。
って、自分で言い出しておきながら何ですが、別に決めつけなくてもいいじゃないですかね。
そのときの気分と作品との相性で楽しむことにします。
今年100冊読めたのかどうか。結果は年末、当ブログで正直に報告いたします。
今年もたくさんの良作に出会えるといいな。
※新本格派(新本格派ミステリ)
綾辻行人が1987年に『十角館の殺人』でデビューしたことをきっかけに、1980年代後半から1990年代前半にかけて、京都大学推理研究会出身者を中心とした20代の新人ミステリ作家が相次いでデビューし、一大ムーブメントが起こった。後続世代は第二世代、第三世代(新新本格派)などと呼ばれている。新本格派ミステリとは、これらの作家による作品を指す。
今朝のお供、
GUNS N’ ROSES(アメリカのバンド)の『USE YOUR ILLUSION Ⅰ&Ⅱ』(スーパーデラックスボックス)。
1991年N.Y.RITZでのライブ音源が完全版で聴ける喜び。誰が何と言おうと私の青春。
(司法書士 佐々木 大輔)
「ブラボー!」
ちょっと流行りに乗ってみました。
サッカーワールドカップ、始まるまではあまり興味がなかったのですが、グループリーグで日本がドイツに勝った途端、私のにわかぶりが暴走し、日本戦以外でもテレビで観られる試合はけっこう観ました(全部観ました、ではないところが何とも中途半端な私)。
日本代表、念願のベスト8はかないませんでしたが、十分に楽しませていただきました。
選手の皆さん、ありがとうございます。そしてお疲れさまでした。
ブラボーに対するはブーイング。
ブーイングといえば、今年のバイロイト音楽祭(※1)のブーイングはなかなかのものでした。
今年最大の目玉は、4夜にわたる『ニーベルングの指輪』(※2)の新演出。
ところがこの新演出に対する評価が割れ(否が圧倒的多数?)、4夜全ての終演直後には演出に対する盛大なブーイングが飛び交う異例の事態に。
私は毎年のことながら年末にNHK-FMで聴きましたが、あれだけのブーイングはなかなかお目に(お耳に)かかれないほどのものでした。
また今年は、『トリスタンとイゾルデ』の上演でもびっくりすることがありました。
エンディングの「愛と死」が鳴り終わらないうちにフライングで拍手が始まるなんて(※3)。それも聖地バイロイトで。
コロナ禍により2020年は音楽祭が中止、2021年は規模縮小ときて、3年ぶりにフルサイズで開催された喜びもあったのでしょうか。
トラブルに発展してもおかしくないような観客の暴挙(不満の意思表示であるブーイングとは明らかに性質を異にする自己中心的な行動)に、首をかしげざるを得ない終演でした。
いろいろとお騒がせな今年のバイロイトの中で、オクサーナ・リニフが指揮した『さまよえるオランダ人』は、きめの細かい丁寧な音楽づくりで安心して聴くことができました。
リニフは昨年バイロイト初の女性指揮者として同じ『オランダ人』を指揮してデビューしたウクライナ出身の指揮者です。
なお、2023年のバイロイト音楽祭では、『タンホイザー』の指揮にナタリー・シュトゥッツマンが起用されることが発表されました。リニフに続く2人目の女性指揮者の登場に、時代の変化を感じます。
さて、2023年はどんな1年になるのでしょうか。
スポーツや芸術を心から楽しめる1年であってほしいと願い、今年はこのあたりで筆をおくことにします。
1年間お付き合いくださいましてありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。
※1 バイロイト音楽祭
毎年夏、バイロイト祝祭劇場にて、ワーグナーの作品のみを上演する音楽祭。その模様は年末にNHK-FMで放送される。
※2 『ニーベルングの指輪』
「ラインの黄金」「ワルキューレ」「ジークフリート」「神々の黄昏」からなる4部作。全てを上演するには15時間ほどを要する。
※3 フライング拍手(又はブラボー)
曲が終わる前に拍手やブラボーの掛け声が飛ぶこと。音楽の余韻を壊すことになりかねない行為。フライング拍手を防止するため、開演前に館内アナウンスで自粛を求める場合もある。派手に盛り上がる曲であれば、フライング拍手も演出のひとつとなる場合もあるが、指揮者が指揮棒をおろすまで演奏は終わっておらず、拍手などは控えるべきと考える(私見)。
今朝のお供、
MUSE(イギリスのバンド)の『Will of the People』。
(司法書士 佐々木 大輔)