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大鵬

先日、幕内最高優勝32回を誇る昭和の大横綱、大鵬が亡くなりました。秋田の老舗「菓子舗榮太楼」さんからお嫁さんをもらったこともあって、秋田にもゆかりのある方でした。
未だ歴代1位の座を譲らない優勝回数や2度の6連覇など、数々の記録を打ち立てた功績を称え、国民栄誉賞の授与が内定しています。

当然のことながら人気も絶大で、当時、通商産業省(現経済産業省)の官僚だった堺屋太一氏が記者会見で使用した「巨人、大鵬、卵焼き」(大鵬本人は好ましく思っていなかったとのことですが)のキャッチコピーや、取組時間には銭湯から人が消えると言われたことなど、その人気ぶりを示すエピソードには事欠きません。

私は、大鵬の取組をリアルタイムで観たことはありません。過去のVTRで触れることができるのみですが、懐の深さと柔軟な取り口で、いつの間にか自分の流れに持ち込み、得意のすくい投げで勝負を決する姿は、まさしく相撲の妙。

一方で、天才と呼ばれることを嫌い、常々「人より努力をしたから強くなった」と話していたそうです。その華やかな功績を支える実直な姿勢も、人々に好かれた要因だったのでしょう。

今年の初場所は、若貴なきあとの角界人気を支えた元小結高見盛の引退など、他にも寂しい話題がありました。
それでも、「美しい横綱」は、大鵬から貴乃花を経て、現在の白鵬へと受け継がれています。もう少し先のことになるかとは思いますが、この系譜に連なる新たな横綱の誕生をゆっくり待つのも、相撲ファンの楽しみですね。

 

今朝のお供、
ドナルド・フェイゲン(アメリカのミュージシャン)の『The Nightfly』。
音はもちろんのこと、ジャケットデザインが大好き。
週末(できれば土曜日)の夜、アナログ盤のジャケットを眺めながら、ウイスキー片手に聴きたくなる名盤です。

(佐々木 大輔)

F1

先週は、素晴らしいニュースとして、山中伸弥教授のノーベル医学生理学賞受賞がありました。安全性や倫理面での課題はありますが、iPS細胞は、再生医療の実現や難病の治療に向けて大きな一歩となるでしょう。

もうひとつ、喜ばしいニュースがありました。
先日のF1鈴鹿グランプリで、小林可夢偉選手が見事表彰台を獲得。90年鈴鹿GPでの鈴木亜久里、04年アメリカGPでの佐藤琢磨に続き、日本人として3人目の快挙です。

90年鈴鹿GPといえば、F1ブーム真っ只中。当時中学生だった私は、テレビ(たしか、ゴールデンタイムに放送)で観戦していました。
鈴鹿GPは毎年終盤に開催されるため、熾烈なドライバーズチャンピオン(選手の年間チャンピオン)争いが繰り広げられます。
90年も、アイルトン・セナとアラン・プロスト(前年まではフェラーリの同僚同士)が、3年連続でドライバーズチャンピオン争いをしていました。
ところがこの両者、スタート直後の第1コーナーでクラッシュ。
注目を集めていたスター選手ふたりが、あっという間にリタイヤしてしまうという波乱により、観客席にも失望感が広がる中、大活躍したのが、中嶋悟、鈴木亜久里の日本人選手でした。後年、実際に鈴鹿でこのレースを観戦した人の話を聞くことができたのですが、セナとプロスト目当てだった観客も、最後は一体となって日本人選手を応援し、日本人初の表彰台獲得となった鈴木亜久里の3位入賞には、文字どおり鈴鹿が興奮と歓喜で揺れていたそうです。

一方で残念なニュースも。
ミヒャエル・シューマッハの二度目の引退が決まりました。
私はシューマッハと同じ誕生日ということもあって、ずっと応援していました。
06年の引退後、10年に復帰してからは、優勝はありませんでしたが、F1生涯優勝回数91回、ドライバーズチャンピオン7回の記録は、おそらく今後も簡単には破られることはないでしょう。

 

今朝のお供、
MUSE(イギリスのバンド)の『THE 2ND LAW』。

(佐々木 大輔)

爽やかな旋風

能代商業の健闘、素晴らしかったですね!どんなピンチも粘り強く乗り切り、特に如水館戦で見せた9回裏と10回裏のバックホームプレーには、胸が熱くなりました。
熱戦の末、残念ながら敗れはしたものの、試合後の「全力でプレーしたから悔いはない」という選手の言葉も爽やかでした。
久しぶりに秋田県勢の応援で甲子園を楽しめた夏でした。

甲子園も終わり、秋田は少しずつ涼しい風が吹き始め、我が家の庭では鈴虫が秋の訪れを告げ始めました。

ところで、最近の気になるニュースとして、金の高騰があります。
欧米経済の先行きが不透明なことから、安全資産とされる金に投資が集まっており、国内でも金の買い取り価格が高騰しています。
しかし、投資には必ずリスクが伴います。安全資産といわれていても絶対ということはありません。金の市場に資金が流入すれば、それだけ金の価格は変動しやすくなります。
今月11日、世界最大の金先物取引所であるニューヨーク商品取引所(COMEX)が、金の売買に必要な証拠金を22%引き上げたことにより、金への加熱は僅かながら抑えられました。
とはいえ、この効果も一時的なものといわれており、今後も証拠金が引き上げられる可能性があります。その結果、銀相場がそうであったように、大きな反落を招くことになるかもしれません。

 

今朝のお供、
BECK(アメリカのミュージシャン)の『ODELAY』。
ハイセンスな音楽に脱力系の歌詞を乗せた、BECKのミュージシャンとしての魅力が凝縮されているアルバムです。彼のアルバムの中で一番好きな作品です。

(佐々木 大輔)