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東北楽天ゴールデンイーグルス

皆さんご存知のとおり、プロ野球の東北楽天ゴールデンイーグルスが、球団創設9年目にして初のパ・リーグ優勝を決め、現在、日本シリーズ進出をかけて千葉ロッテマリーンズとファイナルステージを戦っています。
21日の当ブログ公開時点で3勝1敗(アドヴァンテージを含む)、日本シリーズ進出へあと1勝。

楽天の創設は2005年。ちょうど私が仙台に住み始めた年のことでしたので、感慨深く思い出します。
1年目のシーズンは田尾監督のもと、初々しいチームとして・・・と言いたいところですが、現実の楽天は、近鉄バッファローズを統合したオリックス・バッファローズとの分配ドラフトにより、オリックスの優先保有枠を外れた選手が集められたチームという印象でした―なかには、岩隈投手のように、オリックスへの入団を拒否して楽天へ入団した選手もいましたが―

結局、1年目は首位ソフトバンクに50ゲーム以上の差をつけられての最下位。田尾監督の解任という形で幕切れとなりました。個人的には、田尾監督とともにチームが育っていくところをもう少し見てみたかったという思いが強く残っていますが、2代目の野村監督とマー君こと田中将大投手との縁を考えると、楽天にとっては通るべき道だったのかなあと考えることで溜飲を下げたり。
そういえば、楽天の公認イメージソングを歌っていたさとう宗幸氏が、田尾監督の解任を巡って激怒し、名誉会員でもあったファンクラブを脱退するという騒動もありました。

決して恵まれた環境でスタートしたわけではない楽天が、9年間でいよいよ日本一を狙えるチームになったことは、田中投手の今シーズン無傷の24連勝という前人未到の記録にばかり頼ったものではなく、チームとしての成長が本物だったからでしょう。
東北の野球ファンの悲願をぜひ達成してください。応援しています!

 

今朝のお供、
KISS(アメリカのバンド)の『GREATEST KISS』。
ただ今、来日中。セットリストはきっとヒットメドレーで、パーティロックが炸裂していることでしょう。

(佐々木 大輔)

白河の関越え、今年もならず

24年振りに東北勢が2校準決勝に残った今年の高校野球甲子園大会。今年こそは優勝旗が白河の関を越えるかと期待されましたが、惜しくも両校揃って準決勝で敗退。残念ながら今年も優勝旗は白河の関を越えることができませんでした。
それでも、近年東北勢の活躍は素晴らしいですね。直近10年の東北勢の勝率は、関東勢、近畿勢に次ぐ3番目だそうです。

24年前の甲子園大会では、秋田県代表の経法大附属高校(現明桜高校)と宮城県代表の仙台育英高校が準決勝に残りました。惜しくも経法大附属高校は準決勝で敗退、決勝進出を果たした仙台育英高校も延長戦の末、帝京高校の前に涙をのみました。
その後優勝旗は、東北よりも先に沖縄県、そして北海道へと渡りました。
できることなら、秋田県の代表校に白河の関越えを果たしてもらいたいというのが私の本音、もっといえば母校の秋田高校に・・・。

2006年(第88回大会)、第1回大会でベスト4の記録を持つ早稲田実業が、田中将大投手を擁する駒大苫小牧高校を制して初優勝した時、早実の監督は「(優勝を)88回待ちました!」とその喜びを表しました。
秋田高校だって、第1回大会の準優勝以来、未だにずっと待っています。それに、第1回大会準決勝で早稲田実業を破ったのは、何を隠そう秋田高校(当時は秋田中学)なんですよ!

 

今朝のお供、
AEROSMITH(アメリカのバンド)の『ROCKS』。
彼らの70年代のアルバムでは、やっぱりこれが一番好き。

(佐々木 大輔)

師弟愛

5月5日、東京ドーム。超満員の観客が見守る中、長嶋茂雄巨人軍終身名誉監督と、巨人軍や大リーグのヤンキース等で活躍した松井秀喜氏に国民栄誉賞が授与されました。国民栄誉賞が首相官邸以外の場所で授与されたのは、今回が初めてのことだそうです。

授与式に先立って、松井秀喜氏の引退式が行われました。スピーチの中で松井氏は、「二度とここに戻ることは許されないと思っていた」という気持ちを吐露。当時、これだけの決意と覚悟をもって渡米したことがわかり、今さらながらに胸が熱くなりました。
スピーチを終えた松井氏を、おそろいのスーツ姿の長嶋監督が出迎えます。「一緒の格好で」というのは松井氏からの提案だったそうですが、ヤンキースをイメージさせるピンストライプのシャツは、長嶋監督の計らいでしょうか。

続いて行われた授与式。長嶋監督の背筋の伸びた美しい立ち姿は、本当にダンディでした。報道によると、病気をしてからの9年間で長嶋監督がリハビリを休んだのは、たったの2日だけとのことだそうです。リハビリというよりトレーニングと呼ぶ方がふさわしいくらいのプログラムによって鍛えられた体は、スーツに包まれていてもよくわかりました。
松井氏は、巨人軍とヤンキースという名門チームで長きにわたり主軸を務め、功成り名遂げた選手でありながら、「誇れることは、素晴らしい指導者、チームメイト、ファンに恵まれたこと」という驕ることのない感謝のスピーチには、涙腺が緩むとともに人格者としての素晴らしさに心から感服しました。

最後の始球式は、ファンが一番楽しみにしていたイベントではなかったでしょうか。
「4番、サード、長嶋茂雄。背番号3」のアナウンス(できれば「長嶋」の方がよかった・・・)と地鳴りのような歓声に導かれ、ユニホーム姿の長嶋監督がバッターボックスに向かいます。バットを持つのは左手一本とはいえ、打つ気満々の構えは現役時代そのもの。
内角高めに浮いたボールにバットは空を切りましたが、力強いスイングには、「ボールを打てるまでに回復した姿をファンに見せたかった」という気持ちと、野球人としての本能が宿っていました。

本物のスターの輝きを見ることができた素晴らしいセレモニーでした。松井氏が師の後を継ぎ、再び巨人軍のユニホームを着る日が来ることを楽しみにしています。

今朝のお供、
吉井和哉(日本のミュージシャン)の『After The Apples』。
ライヴの興奮を思い出しながら。

(佐々木 大輔)