カテゴリー「音楽」の記事

ロンドンオリンピック

連日、日本選手のメダルラッシュに沸いていますね!皆さん、寝不足になっていませんか?
各競技に触れているときりがなくなってしまうので、今回のブログでは、開会式について書くことにします。

映画『トレインスポッティング』『スラムドッグ$ミリオネア』などの作品で知られるダニー・ボイル監督が総合演出を、映画でもボイル監督とタッグを組む盟友UNDERWORLD(イギリスの音楽グループ)が音楽監督を担当した開会式。
全編にわたって披露されたTHE BEATLES、THE ROLLING STONES、デヴィッド・ボウイ、LED ZEPPELIN、QUEENからMUSEやARCTIC MONKEYSといった21世紀のバンドの曲まで、綺羅星の如き音楽メドレーは圧巻でした。
サイモン・ラトル指揮ロンドン交響楽団の演奏に紛れ込んだ、ローワン・アトキンソン扮するMr.ビーンにも笑わされましたね。

開会式を締めくくったのは、ポール・マッカートニーによる「HEY JUDE」。音響トラブルを避けるため、当初は口パクを提案されていたとか。しかし、後日、ポール自身がツイッターで「口パクの提案を拒否し、生で演奏した」と明かしたとおり、御年70歳にして生演奏にこだわるロック魂を見せつけ、最後は選手も観客も一体となった大合唱で大団円を迎えました。
もともとはジョン・レノンの息子を励ますために作曲された「HEY JUDE」の歌詞、「君がやるべきこと~君ならできる」、奇しくもオリンピックにぴったりでした。

ロック音楽ファンの私には、ロック音楽が文化として認められ、こんなにも市民権を得ていることに感慨深いものがありました(ピストルズの曲「GOD SAVE THE QUEEN」が使われたのには驚きましたが)。

オリンピックも後半戦。まだまだ楽しみな競技が目白押しです!

 

今朝のお供、
DEEP PURPLE(イギリスのバンド)の『MACHINE HEAD』。
ジョン・ロード氏のご冥福をお祈りします。

(佐々木 大輔)

ドビュッシー

今年は作曲家ドビュッシーの生誕150年のアニバーサリー・イヤー。魅力的なCDがたくさん発売され、ドビュッシーの熱心な聴き手とはいえない私にとっては、ドビュッシーを知る良い機会になりそうです。

ドビュッシーといえば、「亜麻色の髪の乙女」(『前奏曲集第1巻』収録)や「月の光」(『ベルガマスク組曲』収録)といったピアノ曲、フルートの奏でる気だるい旋律が印象的な『牧神の午後への前奏曲』などは、きっと皆さんも耳にしたことがあるでしょう。

数ある名曲の中で、私が惹かれるドビュッシーの作品は、彼が完成させた唯一のオペラである『ペレアスとメリザンド』です。
私はこのオペラを、専らブーレーズ指揮コヴェントガーデン王立歌劇場管弦楽団のCDで楽しんでいますが、ひんやりとして怜悧な演奏は、霧の立ちこめる森を彷徨うようなというよりも、森の中にひっそりと在る澄み切った泉に身を浸すような感触があります。
もう一曲挙げるとすれば、『夜想曲』。こちらは気分によって聴く演奏をかえますが、ハイティンク指揮コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏で聴くと、陰影が濃厚で、まるでレンブラントの絵画を観るよう。

クラシック音楽を聴く楽しみのひとつに、同じ曲を様々な演奏で聴き比べることが挙げられます。
アニバーサリー・イヤーを機会に、他の演奏でも『ペレアス』を聴いてみようと思っています。

 

今朝のお供、
桑田佳祐の『I LOVE YOU‐now & forever‐』。
10年振りのベスト盤。サブタイトルどおり、過去の名曲に加え、今を象徴する新曲5曲が収録されています。新曲のうち少なくとも2曲は、彼の新たな代表曲になるのではないでしょうか。

(佐々木 大輔)

たまにはゆったりと

台風が接近中ということで、この週末は出かけるのを取り止め、代わりに、「積ん読」ならぬ「積ん聴」状態になっていたCDを聴いて過ごすことにしました。

最初に聴いたのは、最近気になるピアニストのひとり、ユジャ・ワンの演奏でストラヴィンスキー作曲『ペトルーシュカ』他が収録されたCDです。『ペトルーシュカ』はおそらく技術的に最高難度を誇る曲と思いますが、彼女の余裕ある演奏からは、この曲の技術的な難しさを一切感じません。躍動感があり、人形たちが楽しそうにくるくる踊っている様子が伝わってきます。

次に、やはりお気に入りのピアニストであるアンスネスの演奏でラフマニノフ作曲ピアノ協奏曲第3番と第4番。派手な仕掛けは全くない正統派の演奏で、バックを務めるパッパーノ指揮ロンドン・フィルの演奏共々充実のひとこと。
新潟に住んでいた頃、アンスネスという名前すら知らずに彼の演奏会へ行った時のことを思い出します。その時の感動が未だに私の中に残っていて、彼のCDを聴くたびによみがえります。

続いて、以前テレビでN響との共演を観てから気になっていたチェリスト、ミュラー=ショットによるドビュッシー作曲チェロ・ソナタ他を。なめらかで飾らないチェロの音は、まさに私の好みにぴったり!個性を売りにしているタイプではないようで、聴き終えた後も「お腹いっぱい」となるわけではなく、思わず「おかわり」をしたくなるような演奏でした。

最後は、バティアシヴィリのヴァイオリンでショスタコーヴィチ作曲ヴァイオリン協奏曲第1番。たっぷりとした美音で集中力高く弾き切る姿には、「襟を正して聴かなくては」と思わされてしまいます。

たまにはゆったりとした気分で、日ごろの疲れをとるのも良いことですね。

 

今朝のお供、
JAY-Z&カニエ・ウエスト(アメリカのミュージシャン)の『Watch The Throne』。
私はあまりヒップホップ音楽を聴かないのですが、このふたりがコラボレーションするとなれば話は別です。
金ピカのCDジャケットに負けない豪華なゲストをフィーチャーして、破壊力抜群の音楽がスピーカーから飛び出してきます。

(佐々木 大輔)