先日、県南へとちょっと足を延ばし、酒蔵や川連漆器の工芸館、増田町(横手市)の内蔵を巡ってきました。快晴の休日ということもあり、県内外からたくさんの観光客が来ていました。
私の今回の一番の目的は、酒蔵巡り・・・ではなく、川連漆器。秋田の伝統工芸品で長く愛用できる食器が欲しかったのです。
工芸館は1階が販売コーナー、2階が歴史資料館となっております。
歴史資料館では、800年受け継がれてきた技術と半径2キロ以内の地域で職人さんたちがお互いに助け合いながら切磋琢磨してきた歴史を、展示されている道具や江戸時代以降現在に至るまでの漆器製品から知ることができました。
800年の歴史を胸に刻み、いよいよ販売コーナーへ。食器や日用品、装飾品など、川連漆器のイメージどおりの品から、伝統を守りつつ新たなデザインを取り入れた品まで、目移りするほど素敵な品が整然と陳列されています。
子供用の食器(日用品)も充実しており、幼い頃から日常的に「本物」に触れて育つことの大切さを考えさせられました。
ところで、私が何を購入したかというと、伝統的なデザインとモダンなデザインのぐい吞みやプレゼント用の品などを数点。「なんだ、やっぱり酒器か」と思われた方、悔しいけれど正解です。
帰宅後、早速巡った酒蔵のお酒を川連の酒器でいただき、心地よく酔いに包まれながら幸せな宵を過ごしました。
今朝のお供、
The Strokes(アメリカのバンド)の『Room on Fire』。
(佐々木 大輔)
昨年末からいろいろな方のご厚意で、美味しい秋田の地酒を頂く機会が多くありました。
まずは、昨年末、秋田が世界に誇る企業今野商店(麹菌の製造販売)の今野社長様から教えていただいた天の戸(浅舞酒造)さんのお酒『天黒樽熟成』。『天黒』というお酒は知っていたのですが、『樽熟成』はその『天黒』をオーク樽で熟成させたお酒。『天黒』は焼酎などに使われる黒麹で仕込んだお酒で、その効果により生じたクエン酸由来の酸味が特徴のお酒です。その酸味がオーク樽で寝かせたことにより角が取れてまろやかになり、上手な例えが思い浮かばず悔しいのですが、レーズンのような甘酸っぱさに樽香が乗って、「これが日本酒!?」という衝撃的な味わいでした。
もうひとつの驚きは、新政酒造さんの『涅槃龜(にるがめ)』。
名前だけは知っていましたが、お初です。
最近は「お米をどれだけ磨いたか」という精米技術が話題となりますが、その流行にあえて逆らったかのような精米歩合90%(表層部を10%しか削っていない)、つまりほとんどお米を磨いていないお酒です。ちなみに、60%以下のお酒は「吟醸」を、50%以下のお酒は「大吟醸」を名乗ることができます。お米を磨くのは雑味が出ないようにするための作業とのことですので、磨きが少なければそれだけ雑味が残ってしまうのが道理でしょうが、飲んでみると近年の新政さんらしいきれいな味。品の良さの中にふっくらとしたお米の味がしました。
また、3月4日にはNHKのテレビ番組『プロフェッショナル』で、『雪の茅舎』などの銘柄で有名な齋彌酒造さんの杜氏高橋さんが取り上げられていました。私も大好きなお蔵のひとつで、毎年『美酒の設計』というお酒を楽しみにしているのですが、今はちょうど火入れ前の生酒が出る時期。今年の発売日は3月1日との情報を得た私は、放送後となると入手が難しくなると思い、発売と同時に今年の分を購入。いつ開けようか楽しみにしていたところ、先日、税理士長谷部光重先生が主催されている異業種交流会シーガルクラブで早速テーブルに並びました。
旬を外さない。さすが最良を知る光重先生です。多種多様なゲストの講話はもちろん、幅広い知識と教養に裏打ちされた光重先生のお話をうかがえるシーガルクラブは、私にとって貴重な学び場です。それも給食の充実した学校。
そのシーガルクラブの会場である割烹「大内田」さん。絶品のお料理とお酒を、趣味の良い器で頂くことができます。素敵なテーブルセッティングも毎回の楽しみ。そしてこの時期は何といっても自家製鰰(はたはた)すし。大内田さんの鰰すしを知ってしまった以上、他の鰰すしには手が伸びません。
このほかにも、裏阿櫻(阿櫻酒造)、山本アイスピンク(山本合名)、角右衛門ピンク(木村酒造)・・・美味しいお酒をたくさん頂きましたが、忘れてならないのは四十ウン年の人生で初めて飲んだひれ酒。お世話になっている方とお食事をご一緒した際にお勧めいただいたのですが、これが美味しかった!
またひとつ、大人の味を知ってしまいました・・・。
あ、私はただの呑兵衛ではありませんよ、念のため。すべては秋田の良さを知るための実地調査です。
今朝のお供、
Primal Scream(イギリスのバンド)の『XTRMNTR』。
(佐々木 大輔)
金足農業の甲子園での活躍、素晴らしかったですね!!準優勝おめでとうございます。
それにしても、夏の甲子園大会でこんなに秋田県が注目され、盛り上がったのは久しぶりではないでしょうか。秋田県勢の決勝進出は第1回大会以来103年振り、第100回大会にして初めて深紅の優勝旗が白河の関を越えるのか。野球漫画では描けないような――あまりにも出来すぎたストーリーでフィクションならご法度のような――劇的なドラマを野球の神様は用意していました。
当初は出場校の56分の1でしかなかった金農に、勝ち残ることで多角的な光が当たるようになり、一戦ごとに成長していく選手たちのひたむきなプレー姿はもちろんですが、大雪の中での練習風景やベンチ入りメンバーが全員地元出身者といった情報、連日喜びに沸く秋田県民の様子が全国ニュースでもとりあげられた結果、にわかに応援の輪が全国に広がりました。
過熱気味のマスコミ報道には賛否があるようですが、秋田県民としては素直に嬉しい全国からの応援でした。
そして迎えた決勝戦。エリート軍団大阪桐蔭に立ち向かう雑草軍団金農という、高校野球ファンなら誰しも胸を躍らせる王道中の王道の物語に、思わず「あだち充ならどんな結末を描くのだろう?」なんて野暮な想像もしてしまいました。
しかしやっぱり大阪桐蔭は強かった。まさしく100年にわたる高校野球の到達点のようなチームでした。結果的に、今の甲子園大会はこのくらいのレベルでなければ優勝することはできないものなのかと、秋田県勢にとって途方もない道のりが待っているような気にさせられたのも事実です。
今大会は第100回大会ということで、「レジェンド始球式」も注目されました。過去の甲子園大会で活躍した元選手が毎日順番に始球式を担当するというイベントです。開会式直後の第1試合、松井秀喜氏(星陵出身)が始球式を務めた試合が奇しくも星陵の試合であったり、野球の神様はここでも粋な演出をしてくれました。
私も、準決勝第1試合の始球式を桑田真澄氏(PL学園出身)が務めると知った時は、「もし、金農が準決勝まで進み、組み合わせ抽選で第1試合を引いたら、34年前の準決勝が再現されることになる!」と密かに楽しみにしていました。
そして本当に実現した金農戦での桑田氏の始球式。野球の神様の存在を実感した瞬間でした。
「一世紀前の忘れ物を取りに行こう」。
ネットやSNS上で様々な言葉が呟かれたり、話題になったりしていましたが、その中で最も美しかったハッシュタグはこれ。100年の歴史とみんなの思いがつまった言葉です。
まあ、103年前に忘れ物をしてきたのは、金農ではなく我が母校なんですけどね・・・。
決勝戦終了後、両校の健闘を称えるように甲子園球場の空にかかったきれいな虹。時を同じくして秋田でも金農の校舎の上空に虹がかかりました。野球の神様がくれた最後のプレゼント。それは甲子園と秋田をつなぐ希望の架け橋でした。
秋田県勢が深紅の優勝旗を持って白河の関を越える日がきっとくる。そう遠くない未来に。
野球の神様が言うのだから間違いないでしょう!
今朝のお供、
サザンオールスターズの『海のOh,Yeah!!』。
(佐々木 大輔)