いろいろと
最近、なかなかブログを書くことができなかったので、ここ数か月のお話をいくつかまとめて。
【演奏会】
亀井聖矢さんのピアノリサイタルに行ってきました。成長著しい若手(22歳)ピアニストです。
普段はかび臭いレコードで5~60年前の古い録音を聴いている私にとって、現代の若い演奏家を聴くのはとても新鮮なこと。
1曲目に演奏されたバッハ作曲のイタリア協奏曲では、チェンバロの音色を意識した音作りがとても好ましく、思わず笑みがこぼれます。
ショパン作曲のポロネーズ第6番「英雄」も、「有名な曲を観客受けを考えて派手に弾きました」という感じではなく、ポロネーズはポーランドの舞踏音楽であるという原点に忠実な演奏でした。
プログラムのラストに置かれたのはプロコフィエフ作曲のピアノ・ソナタ第7番。
私は長らくこの曲を、冷酷なまでにインテンポで演奏されるポリーニの録音で聴いてきましたので、亀井さんのテンポや表情に思い切りよくメリハリを利かせた演奏に驚きました。
この曲が作曲されたのは1942年で、ポリーニの録音は1971年。ポリーニが録音した当時はまだ作曲されて30年も経っておらず、その演奏は現代音楽としての色が濃いように聴こえます。一方、亀井さんの演奏を聴くと、この曲が2024年においては、すっかり“クラシック”として様々な解釈がなされる存在となっていることがわかりました。
また、プログラムの中心に据えられたショパンの演奏を聴いて、来年のショパン国際ピアノコンクール出場への布石かなと思ったりもして。
亀井さんの勉強の跡がしっかり伝わってきましたし、コンクールに出場したならどのような評価を受けるのか楽しみです。
【映画】
映画館で映画を観ました。
まず1本は『オッペンハイマー』です。
『ダークナイト トリロジー』や『インセプション』などで有名なクリストファー・ノーラン監督が描く原爆。
3時間の長丁場でしたが、弛緩する瞬間はありませんでした。作品としての完成度は圧巻です。
ノーラン監督といえば、時間軸を巧みに操る手法が有名で、それは本作品でも健在でしたが、できれば本作品では技巧的な演出は控えて、ストレートに描いてくれた方が私にはわかりやすかったかな。3時間、強い集中力を要する作品でした。
話は逸れますが、時間軸を操る作品として、学生時代に観た『メメント』という映画が印象に残っていて、後年、この作品がノーラン監督の初期作品であったことを知ってびっくり。
クエンティン・タランティーノ監督の映画『レザボア・ドッグス』や『パルプ・フィクション』、作家伊坂幸太郎さんの小説諸作品でも時間軸を操る手法は取られていて、最後に「この場面とあの場面が繋がるのか!」と気づいたとき、一気に脳が活性化する興奮は病みつきになります(アハ体験?)。
もう1本は『ターミネーター2』のリバイバル上映。
アルヴェシアターで2週間限定上映されるとのこと、タイミングが合い観に行ってきました。テレビやDVDではもう何度も繰り返し観た作品ですが、映画館で観たことはありません。
どの場面も、流れる音楽とともにしっかり記憶されていましたが、外界から一切遮断された空間で集中して鑑賞すると、刺さり方も全然違います。ターミネーターとの別れの場面では、わかっていても目頭が熱くなり・・・
音も映像もスクリーンで観る映画の醍醐味を存分に満喫。過去の名作をもっと映画館で観られたらなあ。
え、当日ですか?(誰も質問していない?)もちろんGUNS N’ ROSESのTシャツを着て行きましたよ、CIVIL WARデザインのTシャツを(※)。
当然じゃないですか。
私の青春ですから。
※ 『ターミネーター2』のテーマ曲として使用されたのがGUNS N’ ROSES(アメリカのバンド)の曲「YOU COULD BE MINE」。この曲がCD発売されたときのカップリング曲が「CIVIL WAR」。ちなみに、当初はSKID ROW(アメリカのバンド)の「MONKEY BUSINESS」という曲がテーマ曲に内定していたものの、直前でひっくり返ったとか。
今朝のお供、
Oasis(イギリスのバンド)の曲「Live Forever」。
祝15年ぶりの再結成!
(司法書士 佐々木 大輔)