講演会
昨日、キャッスルホテルで開催された「工藤胃腸内科クリニック開設5周年記念講演会」に参加してきました。
クリニック特別顧問である昭和大学医学部教授工藤進英先生と、順天堂大学医学部教授天野篤先生による講演です。
ご存知のとおり、工藤先生は、陥凹型大腸がんを発見し、その後の膨大な症例の研究によってその存在を世界に認めさせた世界的権威であり、天野先生は、心臓の動きを止めずに心臓手術を行う「神の手」を持ち、近年、天皇陛下の心臓手術の執刀医を務められたことでも有名な先生です。
工藤先生からはかなりきわどい話(?)も飛び出しましたが、両先生とも、専門的な話を分かりやすく説明してくださいました。
その他、医療分野以外に敷衍できる含蓄のあるお話も。
工藤先生は、既存の知識や経験のみで判断してはいけないことを、サン=テグジュペリの言葉を引用し、「心で見ないと分からない(本質は目では見えない)」と説かれ、新しい知識を消化できる人が真のリーダーであると力説されていました。
天野先生も、自分の経験(personal evidence)のみではなく、グローバル・エヴィデンス(global evidence)についても説明できることの重要さを説かれていました。
また、「患者さんに家族とともに健康を謳歌してもらう」ため、患者さんにはもちろんのこと、家族に対しても説明義務を果たし、しっかりと家族の方々をもサポートできる態勢を整えておく必要性を強調されていました。
さらに、工藤先生は内視鏡検査を、天野先生は手術を、いかに迅速に行うかについての努力を惜しみません。それは、単なる数字上の記録への挑戦ではなく、患者さんの負担を最小限にするための徹底した献身です。
最後に天野先生がお話しされた医師道についてのこと、そして「手控えた医療が良い結果をもたらすことはない」という妥協のない情熱が、強く心に残りました。
今朝のお供、
The Beatlesの『Magical Mystery Tour』。
ポール・マッカートニー11年振りの来日中!
(佐々木 大輔)