アーカイブ:2012年9月

熱帯夜

毎日暑いですね。秋田の週末は連日35度を超える暑さ。9月だというのに、いったいいつまでこの暑さは続くのでしょうか?

寝苦しくなかなか寝付けなかったため、睡魔を待つ間、先日直木賞を受賞した辻村深月の『鍵のない夢を見る』を手にしました。
以前、彼女のデビュー作『冷たい校舎の時は止まる』を読んだことがあったので、彼女の小説を読むのはこれが2冊目です。
『冷たい校舎』は、受験を目前に控えた高校を舞台としたミステリ。作者が高校時代から書き始め、大学時代を通して書き上げたという力作で、登場人物が執筆当時の作者と同世代ということもあり、思春期の友情や悩みを上手くすくいあげた小説だった記憶があります。
一方、今回読んだ『鍵のない夢を見る』は、心情の機微の描き方がさらに深く巧みになり、すっきりとした文体はそのままに、(素人の私がいうのもおこがましいのですが)はっきりと作者の成長を感じとれる作品でした。

彼女のプロフィールを調べてみたところ、ペンネームである「辻村」の「辻」は、彼女が大ファンであったミステリ作家の綾辻行人からとられたとのこと。私も綾辻行人の大ファンですので、これは注目しないわけにいきません。

結局、睡魔が訪れる前に読み終えてしまい、再び寝苦しい夜を過ごしたのでした。

 

今朝のお供、
Maroon 5(アメリカのバンド)の『Overexposed』。
10年前のデビューアルバムが日本でも大ヒットしたバンドの新作。
ブリティッシュ・ロック漬けの1か月でしたので、久しぶりのアメリカン・ロック。

(佐々木 大輔)