アーカイブ:2010年6月

恍惚と不安のもとに

こんにちは。田口司法事務所です。

佐々木倫子著の漫画『おたんこナース』にこんなお話があります。
主人公の看護師は作家太宰治の大ファン。そんな彼女が偶然、見た目が太宰そっくりの入院患者さんを担当することになります。
彼女はその患者さんに憧れの太宰を重ね合わせ、淡い恋心を抱きます。
「きっときれいな愛人がお見舞いに来たりするんだろうなあ」などと想像するのですが、残念ながらその患者さん、彼女のイメージとは全く一致しません。
「勝手な妄想だったんだ」と彼女は自分に言い聞かせると、恋心を捨て、看護師としての仕事に徹する決意をします。
・・・・・・
退院の日。その患者さん、見送りに出た彼女のもとにすっと歩み寄ると、彼女の耳元でひと言、「グッドバイ」。

主人公の彼女のみならず、多くの太宰ファンを悶絶(?)させる秀逸なお話です。
実は、私も悶絶させられたファンのひとり。太宰の作品は、10代の頃、読み耽りました。今でもこの時期になると手に取ってしまいます。
太宰に再会できる喜びに顔を紅潮させて本を開くと、当時の書き込みや傍線があちらこちらに見つかり、たちまち赤面。
それでも、多くの言葉に励まされてきたんだなあとの感慨に、今度はしんみり。

ひとつ紹介しましょう。
「人間のプライドの窮極の立脚点は、あれにも、これにも死ぬほど苦しんだことがあります、と言い切れる自覚ではないか」
(『東京八景』より)

太宰は、人間の弱さに対し、誰よりも敏感で、優しいまなざしをもった作家でした。

6月19日。桜桃忌。
今日の最後のあいさつも、『津軽』から太宰の言葉を拝借して。
「命あらばまた他日。元気で行こう、絶望するな。では、失敬」

 

(佐々木 大輔)

ワールドカップ

こんにちは。田口司法事務所です。

いよいよワールドカップが開幕しますね。
4年に一度、野球派の私もサッカーに熱くなる時期がやってきました。
ミーハーですみません。

日韓ワールドカップが開催された時、私はちょうど新潟に住んでいました。
残念ながら新潟で日本の試合はありませんでしたが、ベッカム選手のいるイングランド、「中津江村」で話題だったカメルーン(今回も話題ですね)などの試合が行われ、普段は穏やかな“水の都”新潟も熱気に包まれていました。
日本での開幕戦カメルーンvsアイルランドは、新潟で行われたんですよ!
でも、一番人気はやっぱりベッカム選手。
私の周りでも、「ベッカム選手がホテル○○に泊まってる」「バスから手を振ってくれた」などの情報が飛び交い、上を下への大騒ぎでした。

南アフリカ大会にもメッシ選手、カカ選手、ロナウド選手など綺羅星の如きスター選手が出場します。
どのようなドラマを見せてくれるでしょうか。
また日本代表には、今回、アルビレックス新潟から矢野選手が選ばれました。個人的に活躍を期待しています。
そして、どこか雰囲気が中田選手を彷彿とさせる本田選手。豪快なシュートを見せてください。

南アフリカとの時差は7時間。
みなさん、睡眠不足に気をつけて応援しましょう!
がんばれ日本!!

 

これぞ熱狂!
Dragon Ash(日本のバンド)の「Fantasista」。

 

(佐々木 大輔)