見上げてごらん

本来ならば8月29日に開催されるはずであった大曲の花火(全国花火競技大会)。6月の段階で今大会の延期が決定されました。
ところが、当日、30分ほどではありましたが、サプライズで花火が打ち上がりました。
新型コロナウイルスの影響により、密を避けるため、事前の予告はなし。ただし、NHKの中継カメラは入っていたので、その模様はBS放送で生中継され、私もテレビの前で鑑賞することができました。
午後8時にスターマインで華やかに開始されると、全国28社の花火会社が、コロナ収束の願いを込めて入魂の10号玉を披露。いつもは10号玉(課題玉と自由玉の2種類)と創造花火で競われる競技大会ですが、今回は競技ではなく割物も1発のみ。
それでも最後は例年どおり、津雲優が歌う「いざないの街~秋田県民歌」に乗せて、フィナーレの尺玉がゆったりと打ち上がりました。

新型コロナウイルスの影響で、春先から現在に至るまで、大型イベントはほぼすべて中止。
私の大好きな音楽分野でも演奏会やライブコンサート、音楽フェスティバルなど観客を入れての開催が未だに難しい状況です。
そのような中、日本でも、サザンオールスターズが6月に行った有料の無観客ネット配信ライブコンサートで先鞭をつけたことにより、少しずつ他のミュージシャンも有料のネット配信ライブコンサートを行うようになってきました。それも単に先駆者の手段を模倣するのではなく、サカナクション(日本のバンド)のように、彼らにしかできない、むしろ配信や無観客といった状況を逆手に取ったような演出に驚かされたものもあります。

もちろんネット配信ライブコンサートは、あくまでも代替手段であって、観客を入れてのライブコンサートに勝るものではありませんが、今回の大曲の花火も含め、工夫次第では今できる最大限のことも可能になります。

どんな時代にも困難な場面は訪れるもの。そこで後ろを向くのではなく、状況にあわせて柔軟に対応していくことができるか。
求められるのは適応力です。
自戒を込めて。

今朝のお供、
DEEP PURPLE(イギリスのバンド)の『Deep Purple in Rock』。

                                   (佐々木 大輔)