本棚と心の整理

先日、本棚の整理をしていたところ、改めて読み直したい本がたくさん出てきました。季節柄、横溝正史の『金田一耕助シリーズ』も読み返したいし、綾辻行人の『館シリーズ』でもう一度あのどんでん返しの快感を味わいたい。

サマセット・モームの『月と六ペンス』。これは最近、とあるギャラリーを経営されている方と美術のお話をしたことから気持ちが再燃しました。
さらに本棚の奥の方から、藤原伊織の『ひまわりの祝祭』という本も出てきました。
ファン・ゴッホの「ひまわり」を巡る美術ミステリ。
そういえば昔、藤原伊織さんから文章(小論文だったかな?)の添削をしていただいたことがあります。直木賞作家(『テロリストのパラソル』にて受賞)から文章の添削をしていただけるとは、なんて光栄な経験だったのでしょう。
美術ミステリと言えば、今なら断然原田マハ。現役である彼女の作品は、新作や未読のものをどんどん読んでみたい。

ロマン・ロランの『ジャン・クリストフ』。これは明らかに今年生誕250年のベートーヴェンの影響です。
ガルシア=マルケスやミラン・クンデラ、トルーマン・カポーティのいくつかの作品も、常々読み返したいと思っています。
それからスタンダールの『パルムの僧院』。
この『パルムの僧院』には、私が高校生の頃、強く影響を受けた言葉があります。
―自分に対する何という無礼だ。その決心をしたときより今の自分の方が利口だと、どうして思うのか―
「過去の自分の決心を悔いる必要はない」という言葉ですが、決心をするにあたっては、将来後悔することがないと言い切れるほど真剣に悩み、迷い、考えた上で結論を出さなければならないのだと、その「覚悟」を突き付けられた思いがあります。
今でもこの言葉は、私の中で生きています。

今朝のお供、
GLAY(日本のバンド)の曲「とまどい」。
『パルムの僧院』の言葉を思い出す時、いつからかこの曲が頭に流れます。

※本日、当事務所の会議室にて『成年後見制度』についてのセミナーを収録いたしました。
後日、株式会社秋田ケーブルテレビ様で放送開始予定です。
放送は8月下旬から9月上旬に開始予定とのことですが、正式に決定しましたら、改めてお知らせいたします。

                                   (佐々木 大輔)