アーカイブ:2019年11月

冬がはじまるよ

はらはらと舞う雪が、秋田市にも冬の始まりを告げました。
私は(何度も言っていますが)夏よりも冬の方が好き。理由はいろいろですが、ひとつにはファッションの楽しみがあります。

冬は寒い分、重ね着をして過ごすことになるわけですが、手持ちのボルドー色のジャケットにイエロー色(あるいはマスタード色)のニットを合わせてみようかなとか、いつものトレンチコートに今年はこのマフラーを合わせてみようかなとか、組み合わせを考えるだけでワクワク。

そして冬は、何と言っても私が愛するレザージャケット達の季節でもあるのです。
中には人生の半分?をともにしたようなジャケットもあります。
先日、あるお店の店員さんとお話をしていて、私が「学生時代に買ったレザーのテーラードジャケット、未だにきれいに着られるんですよ」と言ったところ、「自分で着込んで体に馴染ませた服は、“流行”を意識しすぎず、自分だけのヴィンテージとして着続ければいいんじゃないですか」とのこと。まさに我が意を得たりと膝を打ったものです。
世の中には、古着屋さんでヴィンテージ物を探し、自分なりのおしゃれを楽しんでいる人がたくさんいる中、自家製ヴィンテージこそ(プレミアがつくような高価なものではなくても)一番の宝物であるというのが私の思いです。

件のテーラードジャケットは、流行からすると着丈が少し長め。だからといって、今風に着丈を短く詰めるつもりはなく、近年は“着丈が短いコート”として袖を通しています。
ただし、ストールのような小物、合わせるシャツやニットなどによって、up-to-dateさせることは必須。この匙加減がまた面白いのです。

若い頃はアヴァンギャルドな格好もしましたが、不惑を過ぎ、最近はクラシカルなデザインのものに惹かれるようになりました。
身も心も少し落ち着いてきたのかな。

最後に、おしゃれについての金言をひとつ。
おしゃれの本能というものは、手本がなくても、おのずから発明するものかもしれません。
―太宰治著「おしゃれ童子」―

今朝のお供、
THE YELLOW MONKEY(日本のバンド)の曲「アバンギャルドで行こうよ」。
あれ、選曲を間違えたかな?
でも、若いころの気持ちも忘れずに。

                                   (佐々木 大輔)